こんにちは!
講師Tです。
2024年度中学入学準備講座の2月2回目の講座を行いました。
今回は前回の講座の続き、「速さ」の単元を中心に、番外編として小3の割り算についても触れています。
- 速さ、時間、距離の関係
- 番外編:割り算って何してるの?
速さ、時間、距離の関係
前回は速さの三公式にもそれぞれ意味があるんだよというところで話が終わっていました。
なので、今回はこの続きからです。
本題に入る前に、まずは速さの三公式を確認しておきます。
- 速さ=距離÷時間
- 時間=距離÷速さ
- 距離=速さ×時間
速さ=距離÷時間
速さとは、一定時間に進める距離を表しています。
時速なら1時間で進める距離、分速なら1分間で進んだ距離、秒速なら1秒間で進んだ距離です。

例えば、20km進むのに4時間かかったとき、時速は?

20km進むのに4時間ってことは、1時間が4回あれば20km進めるってことだから…

…だから速さは「距離÷時間」で求められるんだ~
時間=距離÷速さ
今度は時間と距離・速さについて考えてみます。
例えば時速5kmで20km進んだときにかかった時間を求めてみましょう。

時速5kmってどういう意味だった?

1時間で5km進む!

正解!
じゃあ、5kmの何個分が20kmになるかな?

4個分!

正解!
1時間で5km進むってことは、5km進んだら1時間とも言えるよね。
じゃあ、このときかかった時間は?

4時間!
距離=速さ×時間
最後に距離と速さ・時間について考えていきます。
今度は時速5kmで4時間進んだ距離を求めてみましょう。

時速5kmってことは、1時間で5kmってことだから…

4時間ってことはその4倍進めるってことか…!
この公式は3つの中で1番すんなり理解しやすいという子が多いのではないでしょうか。
他の2つについては、結構難しかったりなかなか覚えられない、うまく使えないという子も多いと思います。
単に公式を覚えていないからということもあるかもしれませんが、そもそも「速さ」というよりその手前の割り算の概念がイマイチ掴めていないということもあります。
そこで、今回は割り算にもう1度立ち返って、その意味を考えてみました。
番外編:割り算って何してるの?
割り算は計算はできるけれども、何をしているのか、どんな時に割り算を使えば良いのかわからないという子が意外といます。
今回は、割り算は何をする計算なのかを考えてみました。

割り算って、最初の方に学習したとき、どんな問題が出てたか覚えてる?

〇人で分けると1人分はいくつですか、みたいなやつ?

そうだね!
割り算が登場したとき扱うのは全体を同じ数ずつ配ったときの1人分の個数を求める問題が基本です。
そのため、「分ける」=「割り算」と思ってしまう子が多いのですが、学年が上がるにつれて、例えば今回扱った速さの単元のように「分ける」ことがなくても割り算を使う問題は多く出てくるようになります。
そのため、「分ける」=「割り算」と思っている子たちにとっては大混乱してしまい、結局いつ割り算を使うのかよくわからないという状況になってしまいます。
割り算というのは分けるときに使うものというより、「1あたりの数を求めることができる」という視点で考えると、いろいろと対応しやすくなるので、今回はその視点で考えてみます。

36÷3で考えてみよう。
36個のおかしを3人で分けた時、1人分はいくらになるかな?
いきなり「1あたりの数」というと難しく感じる子は多いので、最初は具体的に例題を作って考えてみます。

計算しないで、図や絵をかいて答えを考えてみてね

え、そんなん無理やない?

まず3人かいて、その人たちに全部で36個になるまで1個ずつ配っていったらどう?

…え?

トランプする時とか、いきなり人数で割って「7枚ずつね!」みたいな分け方せずに、1人1枚ずつを何周かして配っていくやん?

うーん、トランプあんまりしたことないから…

まじか!
いろいろ回り道しましたが、なんとか図をかきあげ、答えが出せました。
最初のうちは図をかきながら考えることにピンとこない子も多いと思いますが、何度も繰り返しやっていくうちに感覚が掴めてくるはずです。

これ、割り算っていっつもやってること一緒じゃない?

九九の範囲の時とか、あまりがある時とか、桁が大きい時とかいろいろ区別してきたけどやってることは全部一緒ってこと?
最終的にはココまで飲み込めると速さや割合といった他の単元にも対応できるようになっていきます。
1時間2時間で身につけるのは難しく、計算ができるんだからそんな面倒くさいこと…と子ども自身にも思われがちですが、個人的には、ここを飲み込めるかどうかが算数の要の1つだと思っています。
面倒くさくても、時間がかかっても、身につけてもらえるといいなと思います。
ふりかえり
今回は速さから割合まで発展した(戻った?)内容となりました。
一見なにも関係ないように見えますが、割り算はいろんな単元の根本になる概念です。
計算自体は難しくないのですが、その概念を理解するのは結構難しいものです。
しかし、ここを飲み込めるといろいろな単元や算数・数学以外の科目にも応用できるようになり、幅広い問題に対応できるようになっていきます。
ゆっくりでもしっかり理解してもらえればいいなと思います^^
さて、次回の講座は2月20日に行います。
内容は小5の割合の予定です。
受講者はまだまだ募集していますので、お気軽にお申込み・お問合せくださいね^^