こんにちは!
講師Tです。
1月16日に今月2回目の中学準備講座を行いました。
今回は小学4年生で登場する「小数」について学習しています。
- 小数って何だろう?
- 小数の足し算・引き算
- 小数と単位変換
小数って何だろう?
前回の講座では、分数について学習したのですが、小6向けの講座とはいえ、かなり根本的なところから復習することとなりました。
そういった経緯から、小数も1番始めの部分から確認することに。

小数っていろいろあるよね。
例えば、0.1ってどんな数?

0.1?
どんな数か・・・?
「0.1や1.2は小数」というのは分かっても、「小数とは」となるとよく分からないという子は結構多いです。

1を10等分したもののひとつ分を0.1って言うよ。

0.1が何個あったら1になる?

1を10個に分けたのが0.1だから・・・10個!

おー、正解!
じゃあ、0.7は0.1何個分?

7個分!
前回の分数の時に、ここはしっかり考えてもらった効果があったのか、スムーズにできました。
さて次はいよいよ計算問題です。
小数の足し算・引き算
小数の足し算・引き算において計算そのものができない子というのは難しいです。
ここを苦手としている子たちにとって、壁になっているのが筆算。
小数の筆算は、足し算・引き算の時は位を揃える、掛け算の時は位を揃えない、割り算の時は小数点を動かすというように、いろいろルールがあるように見えていてどの計算の時にどのルールだったか混乱してできないということがあります。
今回も、

小数の足し算・引き算って位を揃えて筆算するんだっけ?
と質問が出たので、位を揃えることそのものについて考えてみました。
「位」って何?
「位」というと、「一の位」や「十の位」など具体的な位の名前は答えられるでしょう。
しかし、その位の意味となるとあまり考えたことはないのではないでしょうか。
まずは整数を使って確認してみます。

「28」の十の位の数は?

2!

そうだね。
じゃあ、十の位の2ってどういう意味かな?

意味とかあるん!?

ちゃんと意味があるよ!
この2は10が2個って意味だよ。

じゃあ、一の位の8の意味は?

1が8個って意味!
このように、各数字の位にはそれぞれ意味があります。
そして、ここが筆算で位を揃えるかどうかというところに繋がっていくんですね。
足し算・引き算の筆算で位を揃えるのはなぜ?
整数同士でもそうですが、足し算・引き算の筆算では位を揃えて計算すると習います。
先程ご紹介したように、計算でつまる子の多くはココで既にこんがらがっている場合が多いです。
文字情報だけで、「足し算の時は位を揃える」「引き算の時も位を揃える」と覚えようとするとどうしても記憶は続きにくくなってしまいます。
そこで今回は、なぜ位を揃える必要があるのかを説明することにしました。
まずは整数同士の計算で考えてみます。

例題として、21+37で考えてみよう。

21というのは、10が2個と1が1個って考えられるよね。
じゃあ、37は?

10が3個と1が7個!

そうだね。
じゃあ10と1はそれぞれ全部で何個になる?

10は5個で1は8個!

正解!
今やったように、10は何個になるか、1は何個になるか・・・っていう風な考え方をするのが筆算なんだよ。


こんな風に位を揃えないで書くと、10は何個になるか、1は何個になるかが分かりづらいよね。

数字は一の位には1が何個あるか、十の位には10が何個あるかが書いてあるよ。
このことを考えて、筆算の書き方を考えてみると・・・

位を揃えると、計算するときもわかりやすくなる!

そうだね。

じゃあ小数の時も一緒ってこと?

一緒だよ。
0.1が何個あるかは小数第一位((\(\frac{1}{10}\)の位)に、0.01が何個あるかは小数第二位(\(\frac{1}{100}\)の位)に・・・っていう風に書いていくよ。
小数と単位変換
さて、小数の足し算・引き算ができるようになったら、最後は単位変換です。

\(1L\)って何\(mL\)?

えーっと、100!

えー
違います!
単位変換は整数の時でも苦手な子が多いので、まずは「キロ」や「ミリ」の意味からやっていきました。

「\(m\)(ミリ)」には、\(\frac{1}{1000}\)って意味があるよ。
\(\frac{1}{1000}\)は1000個あったら1になるよね。

じゃあ、\(1mL\)が1000個あったら\(1L\)ってこと?

そう!
これは\(m\)(メートル)とか\(g\)(グラム)でも一緒だよ。

\(1000mm\)は\(1m\)、\(1000mg\)は\(1g\)てこと?

合ってるよ!
「\(k\)(キロ)」には1000倍って意味があるよ。

\(1km\)は\(1000m\)、\(1kg\)は\(1000g\)ってことか。

ほんとだ!
ちゃんとなってる!
ここまでできるようになったら、小数が絡んだ問題に挑戦していきます。
小数が絡んだ問題は難しく見えますが、単位の意味と最初にやった小数の意味を組み合わせていけばOK。
実際にやっていくと、こんな感じです。

\(0.7km\)は何\(m\)?

\(0.1km\)は\(1km\)を10等分したうちの1つ分だったね。

\(1km\)は\(1000m\)だから・・・\(0.1km\)は\(100m\)?

そうだね。
\(0.7km\)は\(0.1km\)何個分?

7個分!

だから答えは・・・

\(700m\)!
ふりかえり
今回も前回に引き続き、教科書の1行目や2行目に書いてあるような基礎の基礎部分を扱っていきました。
小数というと、筆算の時はこうする、小数が入った単位変換はこうする、というようなルールが多く、それだけで苦手意識をもつ子も多くいますが、基礎的なところからしっかり理解できていけば整数の時と大差ないことが実感でき、苦手もなくなっていくはずです。
さて、毎月全4回のうち今月2回目の講座が終了したので、今月の講座は残り半分となりました。
次回は1月23日木曜日に行います。
内容は小4算数の割り算を扱う予定です。
受講者まだまだ募集中ですので、お気軽にお申込み・お問合せくださいね^^