今回はクローネ通信(塾通信)2025年1月号に掲載した問題の解説です。
2025年1月号 1問目
さんちくさんちくさんちく・・・と文字を並べていきます。
127番目の文字は何ですか。
とにかく書き出してみる
一番原始的で一番簡単な方法です。
とにかく書いてみる…
ひたすら書いてみる…
計算をあーだこーだ言っても分からないときは最初に書いてみるといいと思います。
実際に書いてみるとこんな感じです。


あー、頑張った…
規則性を上手に使ってみる
今度は規則性を利用してみたいと思います。
「さんちく」の「く」の字が何番目に出てくるに着目してみましょう。
「く」が出てくるのは、4番目、8番目、12番目、16番目…となります。
これらの数字には規則性がありますよね。
4ずつ増えているので4の倍数となります。
同じように見ていきます。すると…
「さ」は、4で割ると1余る数
「ん」は、4で割ると2余る数
「ち」は、4で割ると3余る数
「く」は、4で割り切れる数
ということが分かります。
127を4で割ってみると、31余り3となります。
余りが3になるのは「ち」なので、答えは「ち」ということが分かります。
2025年1月号 2問目
正七角形があります。
対角線は全部で何本引けますか。
全部書いてみる
適当に書いていくと全通り書き出せず漏れがでることがあるので、順番に書いていきます。
まずは正七角形をかきます。

一番上の赤丸の角から、引けるだけ対角線をかきます。

4本の対角線を引くことができました。

次は赤丸のついた右隣の角から対角線を引いてみましょう。

また4本の対角線が引けました。

続けて赤丸のついた角から対角線を引きます。

今度は3本の対角線を引くことができました。

次は赤丸のついた角から対角線を引きます。

2本の対角線が引けました。

赤丸のついた角から対角線を引きます。

1本の対角線を引くことができました。

今まで引いてき対角線を足します。
\(4+4+3+2+1=14\)
答えは14本となります。
規則性を考える

規則性に気付けると全部書かなくても計算でも出せるよ。
正七角形だと、規則性に気づいたときには答えが出ちゃうので今回は正二十角形で説明するよ。
まずは最初の角から引ける対角線の本数をさっきの正七角形を使って考えてみましょう。

1つ目の角から対角線が4本引けました。
4というのは正七角形の角の数7より3少ない数ですよね。
なぜ角の数よりも3少なくなってしまうのでしょうか。
ココが分かると、角の数が多くなっても対処しやすくなるので一緒に考えてみましょう。
角の数と対角線の本数の関係
対角線は辺を除く2つの角を結んだ線です。
となると、最初に対角線のスタート地点と決めた角ともう1つの角の2つを使って対角線をひくことになります。
これで、対角線の数は角の数より1少なくなります。
次に、隣の角と結んだ場合について考えてみます。
隣り合う角を結ぶ線は辺になってしまいますよね。
辺は対角線とはいえないので、基準にした角の両隣の2つを結ぶ線はカウントできません。
これらを合わせると、対角線の本数は角の数より3少なくなることが言えます。
正十二角形の対角線の数
それでは正二十角形に戻ります。
この場合、1つ目の角から引ける対角線は17本。
そのとなりの角から引ける対角線も17本。
3つめ以降の角からは既に引いている対角線と1本ずつかぶるようになります。
その隣の角から引ける対角線は16本、その隣の角から引ける対角線は15本…となるので、あとはこれらを足せば出来上がりです。
\(17+17+16+15+…+1=170\)
\(\frac{1}{2} \times 18 \times(18+1)-1\)
\(=170\)
ちょっと計算方法を工夫しないと大変ですが、なんとか出す事が出来ると思います。
Cを使って解く
高校生くらいだと\(C\)を使って解くことができます。
7つの角から2つの角を選び、そこから辺となる7本を引きます。
\({}_7 \mathrm{C}_2 -7=14\)
答えは14本となります。